【2023年 最新版】 JR東海/JR東日本/JR西日本の給料、ボーナスはいくら?

JR主要3社の平均年収はいくら

各社の有価証券報告書によると、JR東海、JR東日本、JR西日本の平均年収は下表のとおり公表されています。

コロナ前の2018年度における平均年収はJR東海が735万と最も高く、次いでJR東日本の715万円、JR西日本の676万円となっていました。

コロナ流行により、各社大きな赤字を計上した2021年度の平均年収はJR東海が687万、JR東日本が639万円、JR西日本が576万円とコロナ前と比較して50~100万低くなっています

平均年収が下がった理由は、業績低下によるボーナスの大幅カットのためです。

2022年度の平均年収はやや回復し、2020年度と同等程度になっており、今後業績回復に伴いボーナス支給額も回復することで、平均年収は2018年度水準に近づいていくと思われます。

各社の平均年齢については、JR東海が36歳代と最も低く、過去5年間においては変化がほぼ見られません。

一方で、JR東日本、JR西日本は2018年度から平均年齢が低くなってきており、2022年度末には、ともに約38歳となっています。

これらより、JR東海は、JR東日本、西日本と比較して若い社員が多く、平均年収も高いということが言えます。

■ 平均年収(JR東海/JR東日本/JR西日本)

年度JR東海JR東日本JR西日本
2018735715676
2019736719662
2020714674612
2021687639567
2022710677597
単位:万円

■ 平均年齢(JR東海/JR東日本/JR西日本)

年度JR東海JR東日本JR西日本
201836.939.440.9
201936.738.839.0
202036.538.238.4
202136.338.238.1
202236.438.338.1
単位:歳

他社と比べて平均年収は高い?低い?

国税庁による令和3年(2021年)の民間給与実態調査では、全体の平均年収が443万円、従業員5,000人以上の事業所においては515万円、資本金10億円以上の企業となると616万円と公表されています。

JR東海、JR東日本、JR西日本については、10億円以上の資本金を有することから、資本金10億円以上の企業の平均年収と比較してみます。

JR東海、JR東日本については、それぞれ+72万円、+24万円となっている一方で、JR西日本は-49万円と平均年収よりも低い結果となっています。

また、平均年齢はJR東海が約8歳、JR東日本、JR西日本については約6歳低い結果となっています。

JR東海、JR東日本、JR西日本の平均年齢は資本金10億円以上の企業に対して6~8歳ほど低いため、平均年齢44歳の年収で比較するとより高い金額になると推測されます。

■ 令和3年分 民間給与実態統計調査結果

項目平均年収
(単位:万円)
平均年齢
(単位:歳)
全体44346.9
従業員5,000人以上51543.7
資本金10億円以上61644.4
出典:国税庁 令和3年分民間給与実態統計調査

資本金10億円以上の企業とJR東海/JR東日本/JR西日本の平均年収、平均年齢比較

会社名平均年収
(単位:万円)
平均年齢
(単位:歳)
JR東 海+72-7.9
JR東日本+24-6.2
JR西日本-49-6.3
出典:国税庁 令和3年分民間給与実態統計調査

各社の初任給はいくら

JR東海は、総合職、一般職どちらも卒業区分によらず初任給は変わらない金額となっています。

一方で、JR東日本、JR西日本においては総合職と一般職で初任給の金額が異なっています。

JR西日本の場合、大学院卒の総合職と一般職を比較すると、総合職の方が4.5万円ほど初任給が高く設定されています。

なお、総合職、一般職ともに卒業区分によらず、JR西日本<JR東日本<JR東海の順に初任給が高くなっています。

私の経験上ですが、総合職事務系、一般職(系統関わらず)大学卒が多く、総合職技術系は大学院卒が多数を占めている印象でした。

(新卒 総合職)JR東海/JR東日本/JR西日本の初任給

総合職JR東海
(東京地区)
JR東日本
(東京23区)
JR西日本
(京阪神地区)
大学院卒267,300253,870259,078
大学卒237,200233,630229,586
高専卒217,400216,150208,884
単位:円

(新卒 一般職)JR東海/JR東日本/JR西日本の初任給

一般職JR東海
(東京地区)
JR東日本
(東京23区)
JR西日本
(京阪神地区)
大学院卒267,300229,835214,252
大学卒237,200221,785207,212
高専卒217,400213,850195,882

【注意】公表されている初任給には地域手当がふくまれている

各社のHP等で公表されている初任給は最も高い地域手当が支給される地区で勤務する場合の金額となっています。

公表されている初任給には最も高い地域手当がふくまれています。

下表に示すとおり、JR東海は東京地区ならば4.2万円、JR東日本は東京23区ならば基本給×15%、JR西日本は京阪神地区ならば基本給×10%が地域手当が支給されることとなっています。

JJR東日本、JR西日本は基本給の増加するに従い、地域手当も多く支給される仕組みになっています。

なお、JR東海では、大阪地区3.2万円、名古屋地区2.2万円、JR東日本では、横浜、大宮等は基本給×10%など、勤務地ごとに地域手当が設定されています。

逆に、地方勤務となると地域手当の支給はないため、給料は低くなります。地域手当は残業代、ボーナスへも反映されるため、地域手当のあり、なしによって年間100万円近くも年収に差が出ることも起こります。

■地域手当

 JR東海JR東日本JR西日本
勤務地東京地区東京23区京阪神地区
地域手当4.2万円基本給×15%基本給×10%

初任給を基本給と地域手当を分けてみると

初任給を基本給と地域手当を分けると下表のようになります。総合職の場合、基本給はJR東日本<JR東海<JR東日本の順に高くなっており、一般職では、JR西日本<JR東日本<JR東海となっています。

基本給は高くない

基本給は総合職の場合でも、高専卒20万未満、大学卒約20万円、大学院卒でも22~23万円の水準です。

一般職の場合、JR東日本、JR西日本では大学院卒でも20万円を切る水準となっており、基本給は決して高いとは言えないです。

なお、JR各社は毎年の定期昇給により少しずつ基本給が増えていく年功序列型の賃金体系のため、勤続年数が長い人が多く給料を貰える仕組みとなっています。

各社のボーナス支給額はどのくらい?

各社ボーナスは“基準内賃金×支給月数”というかたちで支給額が決められています。

基準内賃金とは、基本給+地域手当+扶養手当+管理者手当から構成されています。

JRの給料体系は年功序列型のため、勤務年数が長い人ほど多くボーナスを貰える仕組みとなっており、勤務地が都市部、管理者であれば、さらに多く支給されます。

なお、扶養手当は基準内賃金に占める割合が小さいため、支給額への影響も小さいです。(小さいとは言え、支給額が増えることに間違いないですが。)

コロナ前(2018年度)はJR東海、JR東日本、JR西日本いずれも約6カ月分/年のボーナスを支給していました。

コロナ禍においては、JR東海、JR東日本で2カ月分、JR西日本では約3カ月分ボーナスが少なくなっていますが、ボーナス支給されているこ分かります。

JR東海/JR東日本/JR西日本における年間ボーナス支給月数

年度JR東海JR東日本JR西日本
20186.056.095.66
20196.056.095.48
20205.154.604.19
20214.404.002.55
20224.904.703.14
単位:ヵ月

各社のボーナス平均支給額

JR東海、JR東日本については、会社から労働組合への回答内容から、支給額を下表へまとめました。

コロナ前の2018年度は両社ともに約200万円/年のボーナスを支給しています。なお、コロナ禍の2021年度においては両社60~70万円支給額が下がっているものの、年間100万以上は平均して支給されていることが分かります。

ボーナス平均支給額に対する平均年齢はJR東海が35歳、JR東日本が39歳となっており、若手社員はこれより貰える額は低くなります。

2023年夏のボーナスはどれくらい?

2023年夏のボーナス支給月数は各社の発表および労働組合への回答から下表のようになっています。

夏、冬のボーナス支給月数に大きな差はないため、夏のボーナス支給月数×2で年間のボーナス支給月数は大まかに予想することができます。

各社、支給月数は回復傾向であることが分かりますが、今後ボーナス支給月数がコロナ前の水準に戻るのかはとても気になるとこです。

JR東海JR東日本JR西日本
支給月数(ヵ月)2.72.52.1
JR西日本は年間4.2カ月のボーナス支給月数を夏、冬で均等割。

■JR東海/JR東日本の年間ボーナス支給額

年度JR東海JR東日本
2018194207
2019195206
2020167155
2021143132
2022159158
単位:万円

若手社員のボーナス支給額の目安は?

入社5年目位までの若手社員が貰えるボーナス(コロナ前の2018年度水準)を各社の初任給から下表のように算出しました。

なぜ、初任給から算出したかというと、基本給の増加は数千円/年の定期昇給程度であり、初任給から算出しても大きな差はないからです。

コロナ前の2018年度ベースでは、地域手当がない場合においても100万円/年以上、地域手当が最も高い地区の勤務かつ大学院卒ならば約160万円/年のボーナスが想定されます。

2018年度ベース
総合職
JR東海JR東日本JR西日本
大学院卒136~161134~153133~156
大学卒118~143123~141118~138
高専卒106~131114~130107~126
単位:万円
2018年度ベース
一般職
JR東海JR東日本JR西日本
大学院卒136~161121~139110~129
大学卒118~143117~134106~125
高専卒106~131113~129100~118
単位:万円

まとめ

  • 2022年度平均年収は、JR東海710万円、JR東日本677万円、JR西日本597万円。
  • 2022年度ボーナス平均支給額は、JR東海735万円、JR東日本715万円、JR西日本676万円。
  • 2023年夏のボーナス支給月数は、JR東海2.7カ月、JR東日本2.5カ月、JR西日本2.1カ月。
  • 初任給≠基本給。公表の初任給には最も高い地域手当がふくまれている。

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